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消費者被害

原野商法の被害にあったときに

弊所では、個人の方からのご相談も承っています。ニュース等で取り上げられている消費者被害の問題について、法的な問題点と解決策をまとめてみました。

原野商法とは

Aさんのところに、「あなたの土地を買いますよ」と電話がかかってきました。
Aさんが電話をしてきた業者に会ってみると、良く分かりませんが、「お金が必要」、「手続きに書類へのサインが必要」と言われました。
言われるがままにお金を払い、サインも済ませました。
以後、その業者と連絡がつかなくなってしまいました。

契約書を見ると、Aさんの土地を買い取ってもらうだけではなく、Aさんが業者から土地を購入することになっていました。

慌ててAさんが土地の登記を確認すると、Aさんが売った土地は業者に名義が変わっていて、業者から購入させられた土地の登記はAさんの名義に変わっていました。

業者から購入させられた土地は、使い道のない山林でした。

原野商法にあったら何をするべきか

被害にあってからできること

次のことを検討しましょう。
1 法務局に行き、不正登記防止申出をする。
2 業者から購入させられた土地の名義を業者に戻す。
3 業者に売ってしまった土地の名義を自分に戻す。
4 業者に支払ったお金の返還を求める。

1 法務局に行き、不正登記防止申出をする。

不正登記防止申出とは

不正登記防止申出は、不正な登記があったときに知らせてくれる制度です(不動産登記事務取扱手続準則35条)。
そのため、登記の移転等の被害が進んでいることを把握することができます。
ただし、登記申請書類が適切に作成されている限り、登記の手続き自体は進行します

2 業者から購入させられた土地の名義を業者に戻す。

購入させられた土地の名義を戻さないことによる不利益

自分が売ってしまった土地を取り戻せば良く、自分が購入させられた土地をわざわざ業者に返す必要なんてあるの?と思われるかもしれません。
ですが、購入させられた土地の名義をそのままにしておくと、現実的な不利益やリスクがあります。

(1)固定資産税を払わされる

購入させられた土地に全く価値がなければ良いのですが、微妙に価値がある場合、毎年、固定資産税を払わされる可能性があります。
土地の名義があなたである限り、支払い続けなくてはならなくなります。

(2)管理不十分なときに責任を問われる

購入させられた土地が山林だとします。管理を全くしないままだと、木が倒れるなどして、土地の周囲の人に迷惑を与えるかもしれません。
このとき、迷惑を与えた責任を、あなたが取ることになります(民法717条2項)。
もし他人に怪我などさせてしまった場合には、損害額が大きくなってしまいます。

また、少し難しい話になりますが、契約を取り消すことができれば、土地の本当の所有者は業者に戻って、登記を移さない間、登記上の名義だけがあなたに残ることになります。この場合にも責任を負うかについては、見解が分かれています。過去の裁判例では、登記上の名義人は責任を負わないと判断したものもありますが、大学の有力な法学者は、登記上の名義人でも責任を負うことがあると述べている人もいます。

(3)相続で揉める

購入させられた土地は、使い道がありません。あなたが持ったままだと、いずれあなたのお子さんやご主人、奥さんが相続することになります。
ただ、誰も欲しがりません。もし、土地が共有になってしまうと、話はより複雑になります。

(4)売れない。寄付もできない。捨てられない。

このように使い道のない土地を持っていると不利益が色々あるので、それなら手放したいと思うかもしれませんが、業者に名義を戻さない限り、かなり困難です。
まず、誰も欲しがらない土地なので、売れません。
また、自治体に寄付しようと思っても、自治体としてもこのような寄付を受け入れてくれるかどうかは分かりません。
それに、捨てるにしても、土地を捨てたという登記をする必要があります。そのときに、国と共同申請する必要があります。ただし、国が登記に協力してくれるかどうかは分かりません。

(5)二次被害にあう

購入させられた土地を手放すこともできないと、あなたは困ってしまうと思います。
そんなあなたにこんな電話がかかってきます。

「あなたの持っている土地を買い取りますよ」

そして、また同じ被害にあってしまうわけです。

土地の名義を業者に戻す方法

これは、裁判をすることになります。
業者を相手取って、勝手にされた登記の抹消を求めることになります。
原野商法は、詐欺(民法96条1項)に当たることが多く、契約を取り消すことができる可能性が高いです。

3 業者に売ってしまった土地の名義を自分に戻す。

自分の土地も取り返したいですよね。
これも、業者を相手取って、勝手にされた登記の抹消を求めることになります。

4 業者に支払ったお金の返還を求める。

業者に支払ってしまったお金も、できれば取り返したいところです。
業者と代表者を相手取って、支払ったお金の返還を求めていきましょう。
ただ、業者の財産を把握できるかどうかなど、回収できるかどうかという問題があります。

解決に必要な費用

裁判には、法的な知識が必要です。
参考までに、私にご依頼いただいた場合の弁護士費用は、次のとおりです。
私の場合、通常であれば、全部で50万円いかない程度だと思います。

着手金 (ご依頼時にお支払いただく費用)
(買った土地と売った土地の固定資産税の価格)の8%+消費税
ただし、最低額は、20万円+消費税

報酬金 (裁判が成功したときにいただく費用)
(買った土地と売った土地の固定資産税の価格)の16%+消費税
ただし、最低額は、20万円+消費税

登記申請の報酬
登記1件につき、1万円+消費税

登録免許税 (法務局に支払う費用)
不動産1個につき1000円

その他実費(郵便代、交通費等)

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